レンズの役割
スキャナーのレンズは、紙媒体や写真、ドキュメントをデジタル化する際に重要な役割を果たします。スキャナーの光学系におけるレンズは、原稿から反射された光を適切に収束させ、イメージセンサー(CCDやCIS)に精度高く画像を転送するための非常に精密な機器です。
今回は、スキャナーのレンズ構造について、いくつかご紹介します。
スキャナーにおける光学系の基本構造
スキャナーにはさまざまな種類がありますが、一般的にスキャナーの光学系は以下の主要な構成要素で成り立っています。
1、光源(ランプやLED):原稿を照らす光源で、これが原稿の画像を反射させる役割を果たします。
2、ミラー(反射鏡):光源からの光を反射して、原稿を照らし、さらにその光をレンズに導きます。
3、レンズ:光を集め、イメージセンサーに焦点を合わせる役割を持ちます。
4、イメージセンサー(CCDやCIS):原稿の画像をデジタル信号に変換するセンサーです。
5、制御・処理ユニット:イメージセンサーから得たデータをデジタル化し、最終的な画像を生成するための部分です。
スキャナーのレンズの種類と構造 :CCD型スキャナー
CCD(Charge Coupled Device)型スキャナーは、主に高解像度のスキャナーや業務用スキャナーで使用される方式です。このタイプのスキャナーでは、光学系として複数のレンズとミラーを使用して、原稿の画像を縮小し、イメージセンサーに焦点を合わせる方法を取ります。
また、CCD型スキャナーのレンズは、主に「縮小レンズ」として機能します。原稿全体を小さな範囲に縮小してセンサーに投影することで、スキャンした画像の解像度を高く保つことができます。また、レンズ群は、歪みを最小限に抑えるため、複数枚のレンズが組み合わさることが多く、球面収差や色収差などを補正します。
CCD型スキャナーのレンズの特徴
- 非球面レンズを使用して、収差を抑える。
- 高解像度のための光学設計が求められる。
- 複数枚のレンズ群が組み合わさっており、焦点合わせや歪みの補正を行う。
- 高品質なガラスやアクリル製レンズが使用され、精度が重視されます。
スキャナーのレンズの種類と構造 :CIS型スキャナー
CIS(Contact Image Sensor)型スキャナーは、主に家庭用や小型スキャナーで使用される方式です。CIS型では、センサーと光源、レンズが一体化しており、構造がシンプルで薄型化が進んでいます。CISスキャナーでは、原稿の画像を縮小するのではなく、等倍で直接センサーに投影します。このため、CIS型スキャナーのレンズは、非常に短い焦点距離を持つ構造になります。
CIS型スキャナーのレンズの特徴
- 短焦点距離で、レンズが原稿に非常に近い位置に配置されます。
- セルフォックレンズアレイを使用し、レンズ自体が非常に小型で効率的に光を集めます。
- センサーと光源、レンズが一体化しているため、非常にコンパクトな設計が可能です。
CIS型スキャナーでは、CCD型に比べて解像度や色精度が劣ることがありますが、構造が簡単で低コストであるため、家庭用や一般的なオフィス用として広く使われています。
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